2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全国各地のお祭りも中止になることが多かったかと思います。2021年は少しずつ変わってきているようですが、以前のようにはなかなかいかない状況です。
そこで、コエドブルワリーが祭りを応援するプロジェクトを立ち上げました。
- 祭エール-Matsuri Ale-とCOEDO MATSURI YELL PROJECTとは?
- 初回の醸造は川越まつりラベル
- 東北6県のお祭りと祭エールについて
- 仙台七夕まつり・祭エール-Matsuri Ale-(だて正夢使用)
- 盛岡さんさ踊り・祭エール-Matsuri Ale-(金色の風使用)
- 山形・花笠まつり・祭エール-Matsuri Ale-(つや姫使用)
- 秋田竿燈まつり・祭エール-Matsuri Ale- (あきたこまち使用)
- 青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale- (青天の霹靂使用)
- 福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale- (天のつぶ使用)
- 秩父麦酒&あの花とコラボした秩父夜祭エール
- 祭エール-Matsuri Ale-は全体的にすっきりした味わいのペールエール
祭エール-Matsuri Ale-とCOEDO MATSURI YELL PROJECTとは?
中止となった東北6県のお祭りを応援するために、コエドブルワリーがCOEDO MATSURI YELL PROJECTを立ち上げました。
祭エール-Matsuri Ale-とは、東北6県のお祭りを応援するために、各県の米を使って造られたビールです。1本あたり20円が各お祭り開催のために寄付されます。
そこで、東北6県のお祭りバージョン6種類と川越まつりバージョン、そして秩父夜祭バージョンの全8種類を入手。すべてテイスティングして、感想をまとめました。
なお、現在では祭エール-Matsuri Ale-の販売は終了しており、入手することはできません。
初回の醸造は川越まつりラベル
初回はコエドブルワリーの拠点である川越の川越まつりのラベルで販売。
川越まつりには何度か足を運んだことがありますが、川越市内の各町内会がそれぞれ持っている山車がまた見事なんですよね。ラベルにも描かれています。ちなみに、川越まつりはユネスコ無形文化遺産にも指定されているお祭りです。
東北6県のお祭りと祭エールについて
東北6県のお祭りと商品名は以下になります。()内は使用している米の銘柄です。
- 青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale- (青天の霹靂)
- 秋田竿燈まつり・祭エール-Matsuri Ale- (あきたこまち)
- 盛岡さんさ踊り・祭エール-Matsuri Ale- (金色の風)
- 福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale- (天のつぶ)
- 仙台七夕まつり・祭エール-Matsuri Ale- (だて正夢)
- 山形・花笠まつり・祭エール-Matsuri Ale- (つや姫)
では、飲んだ順で紹介していきましょう。
仙台七夕まつり・祭エール-Matsuri Ale-(だて正夢使用)
まずは、仙台七夕まつり・祭エール-Matsuri Ale-です。
基本的に、そのお祭りが行われている土地の米を原料として使うことになっていて、仙台七夕祭りは宮城県産米のだて正夢を使用しています。
米を使っているからか、全体的にすっきりした印象ですね。甘味は控えめなので、酸味と苦味が少し立つような味わい。後味はほんのり米っぽさが残るかな……という感じです。ビアスタイルとしてはPale Ale with Riceということですが、一般的なペールエールよりはかなりすっきりでした。
盛岡さんさ踊り・祭エール-Matsuri Ale-(金色の風使用)
続いて、盛岡さんさ踊り・祭エール-Matsuri Ale-です。
飲んでみて、全体的な印象は変わらないですね。すっきりしたペールエールです。米特有のフレーバーもあります。
ただ、ほんの少し柑橘感が強くなっている感じがして、個人的には好印象。飲んだ後に鼻から抜けるフレーバーも、柑橘感が強く感じます。同じ条件で飲み比べていないので、もしかしたらそこまでの違いはないのかもしれません。ほぼ同じ味わいだと思っていただいてもいいのではないでしょうか。
山形・花笠まつり・祭エール-Matsuri Ale-(つや姫使用)
4種類目は、山形・花笠まつり・祭エール-Matsuri Ale-です。
こちらも味わいは大きく変わらないはずですが、なんとなくアロマは少し強くなっている気がします。グラスに注いだときに漂うホップのアロマですね。柑橘感よりもホップの草っぽい香りがはっきりしているような。
実際、気のせいなのかもしれませんが、無理やり違いを探そうという先入観もあえて入れてますので……。同じレシピで醸造していたとしても、100%同じにはならないでしょうしね。
味わいとしては、他の祭エールと変わらない感じはありますが、最後に感じる苦味は他よりも少し強いように思います。グラッシーな感じですね。余韻としてはすっきりと切れるので、また次の一口が飲みたくなります。これは他の祭エールと同じ。
と書いていても、実はまったく同じなのかもしれないですけどね。
秋田竿燈まつり・祭エール-Matsuri Ale- (あきたこまち使用)
5種類目は秋田竿燈まつり・祭エール-Matsuri Ale-です。
秋田竿燈まつり・祭エール-Matsuri Ale-もこれまでの4種類と大きく味わいは変わらないですね。ただ、飲む日の体調のせいかもしれませんが、多少違うような気がしています。
アロマは弱めですね。一口飲んだときには少し酸味を強く感じましたが、徐々に弱まってきます。甘味も苦味も弱めで、山形・花笠まつり・祭エール-Matsuri Ale-で感じた少し強めの苦味はどこへ? という印象。そんなに苦味は強くない感じですね。
全体的にすっきりです。余韻もさほどなく、スッと入ってスッと消えます。書いていてちょっと自信がなくなってきましたが、やはり少しずつ味わいが違ってきているのでは……。
どうでしょうかね。
青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale- (青天の霹靂使用)
6種類目は、青天の霹靂を使用した青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale-です。
ラベルデザインが力強いですね。ラベルに描かれている絵は、各祭りの実行委員的なところから提供を受けているそうです。
ねぶた! って感じでいいですね。ねぶた! って感じで。
さて、青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale-の気になる味わいですが、やはり全体的にすっきり。アロマは他と変わらず柑橘系ですが、少しだけツンとくるところがあるような感じも。
甘味、酸味、苦味ともかなり軽いレベルですね。これまでに飲んだ他の祭エールは、ほんの少しだけ苦味が強かったり、ほんの少しだけ香りが強かったりしたものですが、青森ねぶた祭・祭エール-Matsuri Ale-はすべてにおいて軽いレベルだと感じました。
といっても誤差の範囲だと思いますけどね。仮に味わいが本当に違っていたとして、暑い日にゴクゴク飲むならこれです。それくらいすっきりした味わい。
さて、残る福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale-はどんな味わいなのでしょうか。そして、入手できるのでしょうか……?
福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale- (天のつぶ使用)
さて、最後の7種類目は、福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale-です。
大変失礼なのですが、これを飲むまで福島わらじまつり自体を存じ上げなくてですね……調べてみたんですが、日本一のおおわらじを奉納するんですね。どれだけ大きいのかと調べてみたら結構な大きさ! しかも横幅もあるのかと思ったら、長さがすごいんですね。気になる方はぜひ調べてみてください。
で、福島わらじまつり・祭エール-Matsuri Ale-の味わいですが、レモンやオレンジを思わせる軽い香りに始まり、すっきりした柑橘系のフレーバーが特徴。もちろん全体的には他の6種類と大きな差はないんですが、これが一番バランス取れているような感じもありますね。
簡単にまとめると、柑橘系すっきりペールエールです。米っぽさも少し感じられるような。おいしいです。
秩父麦酒&あの花とコラボした秩父夜祭エール
東北6県の祭エールが販売された後、2021年10月7日に埼玉県秩父市の秩父夜祭バージョンである秩父夜祭エールも発売されました。こちらは秩父でビールを醸造している秩父麦酒とのコラボ。
秩父夜祭は、秩父神社の例大祭として京都祇園祭、飛騨高山祭と共に日本三大曳山(ひきやま)祭のひとつとされているお祭り。300年以上の歴史があるとされています。
秩父夜祭エールのデザインは、東北6県のそれとはちょっと違いますよね。秩父夜祭エールは、アニメの画像を使用しています。あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。という秩父が舞台になっているアニメです。公開から10周年ということもあり、同アニメともコラボレーションしています。
ラベルデザインは、コエドブルワリーバージョンと秩父麦酒バージョンがひとつの缶に。
また、東北6県の祭エールでは各県の米を使用していましたが、秩父夜祭エールでも同様に秩父の米である彩のきずなを使用しています。飲んでみると、東北6県の祭エールよりもすごくすっきりしている印象です。ペールエールではあるものの、ピルスナーのようでもあります。
祭エール-Matsuri Ale-は全体的にすっきりした味わいのペールエール
ということで、COEDO MATSURI YELL PROJECTの祭エール-Matsuri Ale-を全種類飲んでみましたが、全体的にすっきりした味わいのペールエールですね。お祭りが多く開催される暑い時期にもぴったりの味わいです。
ただ、この祭エール-Matsuri Ale-については限定ビールのため、現在ではほぼ入手不可能になっています。コエドブルワリーの限定ビールをできるだけ入手したいという方は、オンラインショップかコエドブルワリー ザ レストラン併設のコエドキオスクをチェックしてみてください。
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