ビール関連の執筆業務に対するスタンスについて思うこと

伊勢角屋麦酒 ビール

今日はビール関連のお仕事の話。自分のスタンスについて書いてみたいと思います。

ここ最近はちょっと忙しくて、新規のお仕事はあまり受けられていないんですが、そもそもビールを紹介するようなお仕事はあまりお引き受けしていません。完全にお断りということではないんですけど。飲み比べとか、注目のビールを紹介する記事とかですね。

というのは、そういったお仕事は自分でなくてもできることだから。

ビール関連の執筆などを始めたばかりの頃は、そういったお話をいただいたら二つ返事でやらせていただいたのですが、ある日ふと思ったんですよね。

「もしかして、これは富江弘幸にお願いされている仕事ではなく、ビールライターにお願いされている仕事なのでは……」

と思ったんです。

当たり前といえば当たり前なんですが、富江弘幸が何者かということよりもビールライターであることが優先されている。それはそうですよね。雑誌の企画であればビールに詳しい人にビールを紹介してもらいたいわけで、それが富江弘幸でないといけない理由はありません。

なので、これは自分でなくてもできる仕事だな、と。そして逆に、富江弘幸でないといけない状態をつくりたいと思っているのです。もちろん、自分でなくてもいい仕事を積み重ねて、自分でなくてはいけない仕事にしていくという考え方もあると思います。でも、それを選ぶことはしませんでした。その理由はまたどこかで書ければと思いますが……。

ということで、自分でないといけない状態を作るための積み重ねのひとつとして、地域とビールというメディアを作って運営しています。最近はここからお問い合わせをいただくことも増えてきて、非常にありがたいことです。

結局、何が言いたいかというと、ビールの味について表現するよりも、ビールの味がどうやってできたのか、そのビールの周辺のほうに興味があって、そっちを伝えていきたいということ。

ビールの紹介的なことは、このブログで好き勝手にゆるゆるやっていきたいなと思っています。こんな感じで。

8年ぶりの新定番シメイグリーン!醸造150周年ビールが復活!

投稿者プロフィール

ビールライター。1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、英字新聞社ジャパンタイムズに勤務。現在はウェブ、紙を問わずさまざまな媒体で記事を執筆している。日本ビアジャーナリスト協会のビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ、サイエンス・アイ新書)など。

富江弘幸をフォローする
ビール編集日記
富江弘幸をフォローする
タイトルとURLをコピーしました